いつもみなさん、ありがとうございます。
さて今回は社長会記録のシリーズ・第6回目になります。
池田大作氏が作った「社長会」というグループについて詳しくお知りになりたい方は以下の記事等を読まれるとよいかもしれません。
「社長会のこと」
「社長会(金剛会)がかつて存在していたことを池田大作氏は認めていた。」
「社長会記録を読む〜第1回」
「社長会記録を読む〜第2回」
「社長会記録を読む〜第3回」
「社長会記録を読む〜第4回」
池田大作氏を囲んだ社長会第6回は昭和42年(1967年)11月25日、小富美にて行われています。これは第1回(昭和42年6月25日)と同じ会場になります。
「第6回社長会 [於]小富美 42.11.25 午後5:20〜8:00
先生、北条、中西、星生、田中、篠原、八矢、星野、小島、木村
◎来月の社長会は本部担当で吉兆でやろう。12月もしっかり働き、今年の〆くくりをして来年一年又頑張ろう。
毎月一回健康で愉快に集まろう。
◎広田は悪いやつだ。会館の土地の件でも、こちらの味方のように振舞って、陰で儲けていた。本山の土地にも関係していた。明治生まれは悪い。森重さんも江口も悪い。
戸田先生もおこっていられたが、わかって来た。
塚本と佐々木もそうだ。学会の味方だと旗上げした方が勝ちなのに、はっきりしないで利用することだけ考える、インチキをする。
吾が学会は爪の垢ほどもインチキはない。
◎どんなに大きな会社でも向うは腐った鉛だ。こっちは小さくても金だ。皆な金だ。
私の子飼の会社、子会社なんだから。
◎来年から栄光の年にしたい。日本の国もこれから不景気になる。ポンド問題もあるが、日本自体にも不景気になる要素が沢山ある。
しかし、来年は三割プラスの目標で行け。不景気の年にのして行くことが大事だ。
それでなければ、栄光の年ではない。
◎折伏、選挙等、沢山問題はあるが、一番悩んでいるのは中国との平和条約問題だ。
賠償がからんでいるから、方向をまちがえると大変な事になり、国民生活に重大な影響がある。
◎労働組合の検討を打ち出した直後に英国の労働党の失敗、行き詰りの結果である。ポンド切り下げが行われた。この一点を心ある記者は見ている。組合の専横を許しているとイギリスの二の舞であると見抜いている。
◎東洋精光で印刷部を開始しよう。仕事をまわす。電気と印刷の両面でゆけ。
◎創造社関係では、創価高校関係及び本部の営繕を担当する建設会社をつくれ。
名前は栄光建設。社長は杉本。将来は本部関係はその会社を通してやろう。
◎博文関係で美容院すずらんと文房具問屋をそれぞれ別会社を設立。すずらんは50万、文房具は100万の資本で発足。(田口宅)
◎エージェント(海外渡航斡旋)望月、藤田、海外局。
◎目立たない様に枝を伸し、産業界に網の目を張りめぐらして、最後に総合商社を作って決戦だ。
◎星生、中西等学会の中枢は役員から除け。
◎社長会、和泉をとって、横松を入れる。
◎社内で主任等の役職につけ、手当500〜1,000を出してやれ。
それが励みになる。
◎小さな儲けが大事だ。戸田先生は徹底していた。篠原さんのタバコ販売、許可になったら金賞。
◎ボーナスはラテン語で塩の事。昔は塩が貴重であった。
◎東洋精光は本年が創立以来の売上げ。特別賞与1,000を全員に明後日あげなさい。
◎木村の所で印刷をやる。ひさごで協力してやってくれ。ひさご印刷の役員構成は直せ。ひさごは明日見にゆこう。
◎木村の顔がととのってきた。御義口伝をもらったか。いも堀は御苦労様でした。いもをもらったか。
◎日本経済新聞位はよく読んで経済の常識を身につけ、社員に経済の話をして行け。
いつまでも職工と同じでは駄目だ。
その研鑽から社長の成長がある。
◎一度京都へ皆で行こう。
◎来年は闘おう、どんな事をしても勝とう。
どれ位とれるか。田中さん、「65万」。何の話だ、65万では負けだ。「80万」。全国の話だよ、罰金500。
星生650、八矢670、篠原650、小島700、木村650、星野650、中西630、北条750、よし勝とう。
◎出版界、言論界の見方が変ってきたが、来年は変え切ってしまう闘いをしよう。
外部から出版する。新年号の主婦の友に写真入りで載る。文芸春秋社発刊で「我が人生観」、中央公論から「文化と宗教」。これで二つをがっちり押さえる。
河出書房発刊で「写真集創価学会」
講談社発刊で「写真集日蓮正宗」
講談社発刊で「池田大作論」等の出版をします。
◎今度の自民党内閣も少しよくなったが、所詮派閥均衡内閣で灘尾あたりが、5回も大臣になっているようでは旧態依然たる内閣であるが、自民党が少しよくなって安保改定を迎えた方がこちらにとっては良い。
◎中曽根康弘は心配ない。こちらの小僧だ。
総理大臣になりたいと云っていたのでよしよしと云っておいた。ケネディきどりだ。坊やだ。
(「継命」編集部編『社長会全記録』より38〜40ページ、継命新聞社、昭和58年)




今回の社長会第6回では、創価学会を「利用」した人物として、池田大作氏の口から「広田」「森重」「江口」「塚本」「佐々木」などが挙げられています。
「広田」は創価学会草創期、向島支部の支部長をしていた広田弘雄氏のことではないかと推測されていますが、何の事件を起こしたのかは全く不明です。
「森重」は大蔵商事の専務理事で、戸田城聖の公認の妾だった森重紀美子のことです。彼女は営業部長の池田大作氏とともに大蔵商事の経営を行い、戸田城聖の負債を完済させるに至りますが、その後、池田氏の会長就任により甥の森重章、息子の森重光生とともに同社の経営を担うことになります。いつからか経営上の問題で池田大作氏と確執が深まったことがここから推測できるかと思います。
「江口」「佐々木」は全く不明です。
「塚本」は塚本総業の社長で、かつて創価学会顧問を務めた塚本素山氏のことと考えられます。どのような確執が池田氏とあったのかはわかりませんが、創価学会の顧問制度はいつの間にか廃止され、塚本素山氏は創価学会の中枢から外されています。彼は戦前からの元法華講員でした。
いずれにせよ、創価学会内部ではこのような合従連衡が度々起こっていまして、互いを敵視し合い、分裂や合同を繰り返したのが創価学会の歴史と言ってもよいかと思います。
さてこの回の社長会では、翌年の昭和43年(1968年)7月の参議院選挙の予想得票数を話し合っています。結果として公明党は全国区9名が全員当選、666万票を獲得しています。これに対して2025年7月の参議院選挙では何と521万票まで公明党は票を減らし、比例区では4名しか当選させることができませんでした。現在の創価学会の集票力は昭和40年代以前の水準まで下がってしまったことになります。
「2025年参議院選挙における公明党の敗北」https://watabeshinjun.hatenablog.com/entry/2025/07/21/171052
加えて池田大作氏が中曽根康弘氏を「ケネディきどり」「坊や」と呼び、自民党内閣を「少しはよくなったが」と俯瞰的に批評していますが、この頃の池田大作氏は組織の教勢拡大に強い自負心を持ち、尊大に響くような口調で話すことが多かったのでしょう。個人的に尊大な池田氏の口調には違和感を覚えますが、読者の皆さんにはどのように感じられるでしょうか。
なおこの社長会では「労働組合の検討を打ち出した」と言う池田大作氏の発言があります。
実は昭和42年(1967年)11月19日(この社長会第6回の6日前ですが)、東京両国の日大講堂で開催された第16回青年部総会で、池田大作氏は既成政党が「党利党略に利用され」「いたずらに大衆と遊離し、圧力団体のごとき存在となりさがっている」として「理想的な組合」を公明党の支持母体として結成することを提案しているのです。翌年、昭和43年(1968年)7月の本部幹部会で池田大作氏はこの名称を「日本民主労働協議会」(略称を民労)とし、基本方針や機構の概要を発表、昭和44年の発足結成を目指していたようです。が、これらは既成労組からの強い反発を受け、実現することはありませんでした。この「民労」については『創価学会年表』にも掲載されず、公式の記録からは消えることになります。
追記
池田大作氏の発言で「ボーナスはラテン語で塩の事」とありますが、これは誤りで正しくは給料を意味する「サラリー」の語源がラテン語のsal「塩」に由来する「salarium」と言うことになります。池田氏はこれをボーナスとを混同しているのでしょう。ちなみにボーナスはラテン語の「bonus」(良い)に由来する語だそうです。