いつもみなさん、ありがとうございます。
当たり前のことですが、法華経等、いわゆる大乗経典の成立は紀元1〜2世紀頃、釈迦の滅後のことですので、そもそも大乗経典が釈迦によって説かれたとは言えません。
五時八教は、漢訳仏典の字面から釈迦の人生のどの時期に書かれたのかを推測しただけの教判です。例えば法華経なら霊鷲山で説かれたことが書いてあるから、このくらいの時期に書かれたのだろうと字面だけから時期を推測しただけのことです。
ですから、法華経が最も優れた経典であるというのは、単なる中国仏教の天台智顗の教判を盲信しただけのことです。
当時の日本は、中国から仏教が輸入され、比叡山を中心として多くの経典が学ばれていました。日蓮は中国天台宗の妙楽湛然の著作を中心に学んだので、その天台の五時八教判を当たり前のものとして受け入れてしまっています。
しかしながら、字面だけから考えられた五時八教判が文献学的に何の根拠もないことは現代では明らかなことですので、「法華経が最も優れた経典である」という命題は、何の根拠もないということになります。
いい加減、中国仏教の影響から離れて、真摯に学ぶ姿勢を大石寺系教団も持つべきなのではないかと個人的には思います。