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創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

日有『連陽房雑雑聞書』での讃文について。




いつもみなさん、ありがとうございます。



さて日蓮正宗大石寺系教団の本尊の左右両肩には讃文として「有供養者福十号」「若悩乱者頭七分」が書かれるのですが、古来、大石寺法主では開山の日興、6世日時らは「讃者積福於安明」と「謗者開罪於無間」も加えて書くことがありました。


『「讃者積福於安明」と「謗者開罪於無間」』


これは、確認した限り、開山日興と大石寺第6世日時以降、本尊の左右にはほとんど書かれなくなっていきます。
ところで、大石寺9世日有の『連陽房雑雑聞書』には、以下のような記述が見られます。



「仰ニ云ク、御本尊ノ事、諸家ニハ本尊等ノ諸讃ヲ書ニ自己ノ智慧ヲ以テス、当宗ハ然ラズ。御本尊ノ讃ニ妙楽大師ノ御釈ヲ上代ヨリ遊シタル也。其レト者若悩乱者・頭破七分・有供養者・福過十号・讃者積福安明・謗者開罪無間ノ釈也。」
(日有『連陽房雑雑聞書』日蓮正宗歴代法主全書1-376ページ)

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要約すると、

「他宗派は本尊の讃文を書くのに自分たちの知恵だけで書くが、大石寺はそうではない。妙楽大師の釈文を上古より書いているのである。それこそが『若悩乱者頭破七分』『有供養者福過十号』『讃者積福安明』『謗者開罪無間』の釈文である。」

となります。


しかしながら、日有がそこまで書いているのに、現在の日蓮正宗の本尊には「讃者積福安明」「謗者開罪無間」は書かれていません。
しかもそう言っている日有本人の本尊画像を数体確認したのですが、少なくとも私の見た範囲内では日有本人も本尊に「讃者積福安明」「謗者開罪無間」は書いていません。
なお、この『連陽房雑雑聞書』は、大石寺の正文書であり、31世日因の写本が大石寺に現存しています。

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こう言うところから考えても、大石寺に古来から何か正統の教義が伝わっていたというのは考えにくく、恐らく日有以降に教義を継ぎ接ぎして作ってきたものに過ぎないと考えられます。