気楽に語ろう☆ 創価学会非活のブログ☆

創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

法華経の成仏は未来世の予言に過ぎない。




いつもみなさん、ありがとうございます。



さて法華経を読むと、法華経の会座の大衆に対して、直ちに成仏するということ原理が全く説かれていません。
それも当たり前のことで、「即身成仏」という教義は空海が作り出した造語です。空海は著作『即身成仏義』で、それを説くのですから、法華経には即身成仏は説かれていないことになります。



その証拠に法華経を丹念に読めばよくわかることですが、法華経を広めたり、守護したりする功徳は、その人の死後、未来において達成されることばかりなのです。法華経の功徳は、法華経の原典に説かれる内容に依拠するなら、その場で与えられる功徳ではなく、未来において達成されるという予言ばかりなのです。



例えば法華経薬王品第23では法華経を如説修行した女性の功徳は、死後に阿弥陀仏の世界に直行することと書かれていますし、提婆達多品第12での龍女成仏は、未来における予言で仏になった姿を神通力で見せられるだけです。しかも龍女自身は成仏の姿を示す時に身体から男性器が生えてきて成仏するという表現がされています。表現を見るならそれは即身成仏とは言えません。



法華経薬王品における臨終往生」



法華経の最初の成仏の予言は、舎利弗や迦葉などの弟子たちになります。冒頭の部分は展開から見ても巧妙に描かれていると個人的には思っています。



【序品第1】
釈迦が瞑想に入り、弥勒菩薩が今から法華経を釈迦が説くだろうと話す。釈迦の眉間から光が放たれ、世界が照らし出される。

【方便品第2】
釈迦がいきなり瞑想から醒め、仏の智慧は測ることもできないという諸法実相を語り出す。舎利弗が仏の方便という巧妙な知恵をたたえ、釈迦に三度にわたって詳しく話してほしいと懇願する。三度目の懇願の時に五千人の大衆が法華経の会座から立ち去る。その後、釈迦は「仏はただ一つの乗り物のために法を説く」と語る。

【譬喩品第3】
歓喜する舎利弗に対し、釈迦は舎利弗が未来世において華光如来という仏になることを予言する。釈迦は「三車火宅」の譬喩を述べて、仏が衆生にただ一つの乗り物を与えることを説く。

【信解品第4】
釈迦の話を聞き、舎利弗が未来世において仏になる予言を聞いた須菩提迦旃延、迦葉、目連らは驚いて喜び、その歓喜を表現するために自らが「貧しい子であった」とする「長者窮子の譬喩」を述べる。

【薬草喩品第5】
須菩提たちの話を聞いた釈迦は、如来が教えの主であり、一つの雨で多くの植物を潤すという譬喩を説く。

【授記品第6】
釈迦は弟子たちに対して、未来世において彼らが仏になることを予言する。



法華経序盤の概要を簡単に書きましたが、舎利弗須菩提迦旃延も迦葉も目連も、全て遠い未来において「仏になるであろう」という予言を授けられただけなのであって、法華経のどこにも即身成仏など説かれていないのです。
つまり法華経を信ずるものの功徳というものは、法華経を信じて臨終に至った後、未来世において達成されることになります。単にそのことが予言されるだけなのです。
ですから法華経を信じて「現世で幸福になる」という考え方は、法華経には全く説かれていない考え方ということになります。