気楽に語ろう☆ 創価学会非活のブログ☆

創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

創価学会草創期の日寛本尊。




いつもみなさん、ありがとうございます。



さて、創価学会で授与されている本尊は栃木県浄円寺所蔵、大石寺26世・堅樹院日寛書写の本尊になります。
何年も前の話になるのですが、創価学会からも日蓮正宗からも遠ざかっていた生前の父と関係が戻った折、この創価学会授与の本尊を見た時の父の一言がどうしても忘れられませんでした。


「あ、なんか懐かしいなぁ。」



父によると、昔の創価学会はこの日寛書写の本尊を受けていたそうです。昔の日寛書写曼荼羅は今のものより小さなものだったそうです。ただ父は「この本尊、よく見覚えがある」と言っていたのです。
「へええ、そうだったのか」と思い、調べてみると、ありました。

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画像は柳澤宏道氏の『石山本尊の研究』(はちす文庫)80ページに掲載されたもので、大きさは縦17.5cm、横8.5cmとかなり小さなサイズのものです。この本尊は、享保5年書写のものです(現在の創価学会授与本尊は享保3年です)。確かに父の言う通り現在の創価学会授与本尊と似ていますが、よく見ると細部で少し違っています。具体的には「日蓮在御判」の「御判」が縦に真っ直ぐ大きく書かれていたり、「若悩乱者頭破七分」が四菩薩と同列に書かれていたりする点です。



この日寛書写曼荼羅大石寺は以前から創価学会に授与していたわけで、まして後になって「開眼がないからニセ本尊」と言っていますが、細井日達の頃より池袋の法堂院で印刷された本尊が特に開眼もなく全国の末寺に配られていたことは周知の事実なので、なんら問題はないことになってしまいますね。



ただ創価学会は、草創期ならいざ知らず、未だに日寛書写曼荼羅を授与しているというのは、教学的に破綻している状況を露呈しているだけかと思うんですけどね。



父の生前の証言でも明らかなように、かつての創価学会大石寺は日寛書写曼荼羅を授与していた事実は動かないと思います。






追記
ところで、私がこの曼荼羅で気になっているのは大きさです。縦17.5cm、横8.5cmというのはかなり小さなサイズになります。
余談になるのですが、八王子にある牧口記念会館には牧口常三郎を記念する「牧口顕彰室」が存在します。何度かそこに入らせて頂いたことがあるのですが、牧口常三郎の仏壇には、大きさ的にかなり小さな本尊が掛けられていて、前に日蓮御影が小さく置かれていました。もしかしたら牧口常三郎の仏壇に提げられた曼荼羅もこの日寛本尊なのかもしれませんね。今となっては確認する術がないんですが。