気楽に語ろう☆ 創価学会非活のブログ☆

創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

主たる担い手の庶民層との乖離。





いつもみなさん、ありがとうございます。
さて今回は創価大学教授で東洋哲学研究所研究員でもある、宗教社会学の中野毅氏の発言を紹介したいと思います。



中野毅氏は宗教社会学の立場から、創価学会という教団を社会的に擁護し、その社会的評価を高めてきた人物の一人です。
中野毅氏は2013年8月25日、東洋大学での本化ネットワーク研究会(現在の法華コモンズ)の第9回夏季セミナーの講演において以下のような発言をしています(中野毅氏の講演は2013年8月25日、13:00〜14:40に東洋大学にて行われました)。


「重要な共通点は、その担い手の社会層です。それらの運動の主たる担い手は非エリート層の人々です。大本教にしても、金光教にしても、そうです。創価学会においても、今でこそ『東大卒』『京大卒』という連中が幹部になったり議員になったりしていますが、大半の人たちは一般の民衆です。別の論文で、私は様々な社会調査に示された創価学会の階層分析を付き合わせて、自分でも驚きました。いまでも会員の主力は中・高卒者であり、婦人層です。大学卒が多くなって、エリート化したなど一部で言われますが、それはいまでも少数です。この点が、むしろ今後の課題であるとも考えます。
一般の人たちの生活感覚とかけ離れた一部のエリートが、公明党議員になったり、本部の上の方の役職に就いているわけです。会員の多数である中・高卒の人たち、一般の、やはり民間の中小企業で働いている人たちの生活感覚に寄り添いながら、その人たちの励みになるような指導をしたり、一緒に運動を展開したりということができなければ、創価学会の運動も官僚化が進み、活力を失っていく可能性もあります。」
(西山茂編『本門戒壇論の展開』177ページ、本化ネットワークセンター、2015年)


中野毅氏は創価学会の宗教運動の主力が中高卒者の庶民層であり、婦人層であると考えています。そして同時に、これら庶民層に寄り添うような運動が展開できないなら、創価学会もまた官僚化して硬直化する可能性を否定していません。


それでは現今の創価学会本部が官僚化し、中高卒者や婦人層の共感を失いつつあることに関して、具体的に中野毅氏は何をされているのでしょうね。
そして現在の信濃町が仮に官僚制の肥大化に進まず、庶民層の理解を得ながら進行しているとするなら、現在の創価学会の宗教運動を事実上中野毅氏が容認しているということでしょうか。


中野毅氏は創価学会本部に対して厳しいことを言うべき時は言うと明言しているにもかかわらず(同書236ページ)、特に創価学会本部に対して問題提起をしているように見受けられません。彼がやっていることは所詮教団の事実上の擁護に過ぎないと私は考えています。彼がTwitterで発言しているのは公明党の立場への批判であり、結局創価学会総体への批判は慎重に避けられています。
それが違うと言うのであれば、私はご意見番としてきちんと中野毅氏が信濃町池田大作氏について公然と批判をするべきと考えています。それがない故に彼は所詮教団擁護の論陣を張ることしかできない人物なのかと思います。