気楽に語ろう☆ 創価学会非活のブログ☆

創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

顕発本尊ということ。






いつもみなさん、ありがとうございます。
さて今回は保田妙本寺蔵の「万年救護本尊」のことです。


以前書いたことですが、この「万年救護本尊」は日蓮真蹟曼荼羅中、日蓮の手で唯一「大本尊」と書かれた曼荼羅です。そして大石寺の富士年表や17世日精の『富士門家中見聞』では弘安2年に日興に与えられたとされる曼荼羅になります。


「万年救護本尊について」


ところで、このブログ記事の中で書いたことですが、保田妙本寺に伝わる日郷相伝でこの本尊を修行本尊と定めておらず、日蓮本人が上行菩薩再誕であることを表した「顕発本尊」とされています。そのため、日郷相伝ではこの本尊を修行本尊とせず「法蔵に籠め奉る」とされています。実際、保田妙本寺の本堂には万年救護本尊ではなく日興書写本尊(弘安年間の日蓮真蹟の書写)を板に模刻したものが安置されています。


このように保田妙本寺や京都要法寺日蓮本宗等、他の興門流では、万年救護本尊には十界が具足しておらず、衆生が成仏を願うための修行本尊としては定められていないということです。念の為に書き添えておくと、私は別段保田妙本寺系や日蓮本宗の教義に共感しているわけでもないのですが、少なくとも興門流の考え方、また日郷相伝では万年救護本尊が修行本尊とは考えられていないということを指摘しているに過ぎません。


ところで、これら万年救護本尊を盲目的に信仰するグループも存在します。
もっと言ってしまうと、非常に不思議なことなのですが、大石寺の大講堂安置の本尊は実はこの万年救護本尊の模刻です。実際大石寺の大講堂ではこの模刻本尊が安置され、その左右に日興と日目の位牌が置かれています。また横浜の本門正宗富士山本門寺でも安置されているものは、保田妙本寺の万年救護本尊の模刻です。


顕発本尊と称されるものを、なぜわざわざ大講堂に模刻して安置しなければいけないのか、私にはよくわかりません。
そんなところからも、大石寺の古来からの教義というものも、他山の教義からの影響が色濃く、当初から大石寺が独自の山として教義を持っていたとは考えにくいと思います。