気楽に語ろう☆ 創価学会非活のブログ☆

創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

法華経嘱累品では法華経以外の経典も認めている。

 
 
いつもみなさん、ありがとうございます。
 
 
 
さて法華経における嘱累品が実は22番目ではなく、本来は最終章にあたることを以前このブログでは指摘させて頂きました。
 
「嘱累品の位置は鳩摩羅什によって改竄・変更された」
 
創価学会日蓮正宗等の大石寺系、また日蓮諸派は、別付嘱と総付嘱を強調し、智顗の五時八教判から法華経以外の経典では成仏ができないとそれ以外の経典の価値を否定することがしばしばです。
ところが、鳩摩羅什漢訳の法華経嘱累品をよく読むと、事情が違ってきます。
嘱累品には以下のような記述があります。
 
「於未来世、若有善男子・善女人、信如来智慧者、当為演説此法華経、使得聞知。為令其人得仏慧故。若有衆生不信受者、当於如来余深法中、示教利喜。汝等若能如是、即為已報諸仏之恩。」
(『創価学会版『妙法蓮華経並開結』578〜579ページ)

簡単に通解してみましょう。
 
「未来世において、もし善男子・善女人たちの中に如来智慧を信ずる者があれば、まさにこのためにこの法華経を説いて聞かせて知らせるべきである。その人をして仏の智慧を得せしめるためである。もし法華経を信受しない衆生がいたのなら、如来法華経以外の残りの深法の中から教えを示し、利と喜びを与えるべきである。貴方たちはもしこのようにするならば、すなわち既に諸仏の恩を報ずることになる」
 
と言う意味になります。
法華経を信じないものには「余の深法」から教えを示すべきと法華経中に書いてあるのです。
岩波文庫版の『法華経』訳者の一人である坂本幸男氏は、この「余の深法」のことをきちんと注記の中で「小乗教と大乗の般若等をいう」としてあり、明確に法華経以外の経典を認めています(岩波文庫版『法華経』(下)364ページ)。

 
とするなら、鳩摩羅什漢訳の『法華経』では嘱累品で、法華経を信じない人には法華経以外の他の経典を示すべきことが書かれており、法華経以外の経典の価値もきちんと認められていることになります。