気楽に語ろう☆ 創価学会非活のブログ☆

創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

イスラエル寄りの姿勢を堅持する創価学会と池田大作。

 
 
 
いつもみなさん、ありがとうございます。
 
 
さて今回はイスラエルパレスチナ問題における、イスラエル寄りに感じられる創価学会池田大作氏の思想性についてです。
 
イスラエル建国、ユダヤ人の問題は確かにどちらが正義、どちらが悪と容易に決めつけられる問題ではありませんが、池田大作氏はパレスチナの不遇を訴えることより、イスラエル側に立った発言を繰り返すことが多いのです。
事実として池田大作氏がパレスチナ国家承認について言及したことは一度もありません(少なくとも私はスピーチ等で聞いたことも読んだこともありません)。パレスチナに言及されているのは池田大作とマジッド・テヘラニアン(戸田記念国際平和研究所元所長)との対談集『21世紀への選択』(潮出版社、2000年)くらいですが、ここで語られていることも単なる「たがいに協力しあう姿勢」や「平和的に共存してきた歴史の教訓」「平和的な共存」等の月並みな発言に終始し、パレスチナ国家承認やパレスチナ独立宣言の積極的な評価等、パレスチナ国家独立に関する具体的な提言は全くなされていません。そもそも池田大作氏はパレスチナ関連の要人等に会見や対談等をした事実が皆無なのです。
 
 
またパレスチナ独立宣言の起草者であるマフムード・ダルウィーシュは世界的な詩人の一人です。ダルウィーシュはアジア・アフリカ作家協会による世界的文学賞である「ロータス賞」の第1回の受賞者です(1969年)。
ところが、世界詩歌協会から「世界桂冠詩人」の称号を与えられた筈の池田大作氏なのに、彼はマフムード・ダルウィーシュの感動的な詩に対してスピーチ等で言及したことは一度もありません。
政治的な情勢下でパレスチナに対する評価が困難であるなら、詩人という立場から文学的にダルウィーシュを評価したり、スピーチ等で積極的に紹介したりして、互いの立場をそれぞれに評価するような姿勢が見られれば良いのですが、少なくとも池田大作氏にそのような相互理解を推進するような姿勢が見受けられないのです。
 
桂冠詩人のこと」
 
そして池田大作氏は1996年6月4日、ユダヤの人権団体である「サイモン・ウィーゼンタール・センター」で記念講演を行っています。
サイモン・ウィーゼンタール・センターと言えば、ユダヤ人のホロコーストの記録保存や反ユダヤ主義の監視を行う、世界的な影響力を持つ非政府組織です。
また同センターの副所長であるエイブラハム・クーパーは2023年7月5日、創価大学にて「ホロコーストからの教訓」をテーマに講演を行っています。

Wikipediaで見る限り、クーパー氏はパレスチナの主張する領有権(国連安保理決議242に基づく国境線)それ自体を「反ユダヤ主義」と主張しています。また彼は1967年以前の国境線を「我々にとってアウシュヴィッツの記憶のようなものを作っている」とまで主張しているのです(2020年2月11日)。
 
M・テヘラニアン氏との対談で「平和的な共存」を述べる池田大作氏の思想から見て、このクーパー氏の「パレスチナ国境線を反ユダヤ主義」とする考えは果たして「平和的な両国家の共存」に寄与する発言と評価できるでしょうか。さまざまな意見があるとは思いますが、私は違うと思いますし、もっと別の言い方ができる筈だとも考えます。
 
創価学会本体は確かに2023年10月26日、「悪化する中東情勢」に関して声明を発表し「パレスチナガザ地区の一般市民への保護」「緊急援助を届けるための人道的停戦の支持」「国際社会が連帯して戦闘行為の停止と緊張緩和に向けた努力を傾けること」等を呼びかけました。しかしながら、創価学会本体はパレスチナ国家承認や独立について言及したことが今まで全くないのです。少なくとも私は見たことがありません。
もしも創価学会本体が、パレスチナイスラエルの「平和的な共存」を今現在も理想としているのならば、イスラエル寄りに取られかねない現在の在り方を見直し、パレスチナ国家承認やイスラエル独立宣言に対する評価、またイスラエルだけでなくパレスチナに対する公平な評価、両国的な外交的な交流等を積極的に発信すべきではないかと私個人は考えます。
 
 
 
 
参考文献
蔦木栄一「創立者・池田SGI会長のユダヤ観」『東洋哲学研究所紀要』34号所収、2024年