気楽に語ろう☆ 創価学会非活のブログ☆

創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

講義録が出ていない日蓮遺文。




いつもみなさん、ありがとうございます。



さて、先日は『日蓮大聖人御書講義録』未刊行の問題を取り上げてみましたが、考えてみると全38巻でも取り上げられていない遺文が多く講義録が刊行されず、残されていることがわかります。




そもそも『真言諸宗違目』は中山法華経寺に真蹟が現存しているのに講義録には入っていません。真蹟現存なら『小乗小仏要文』『日月の事』『和漢王代記』『一代五時図』『三論宗御書』『十宗判名の事』『五行御書』『浄土九品の事』も講義録に含まれていません(上記は全て真蹟が現存する御書です)。また『三論宗御書』『五行御書』は大石寺現存、『十宗判名の事』は大石寺曽存の遺文です。
なぜ御書講義録でとりあげないのか、不思議です。



真蹟が現存しない御書でも、創価学会版御書全集に収録された御書で、講義録に入っていないものも多いです。例えば『真言見聞』『蓮盛抄』などです。
『唱法華題目抄』『法華取要抄』『四信五品抄』など、比較的重要と思われる著作でも講義録が出ていないことは、本当に奇妙なことです。一部は創価学会の各方面青年部有志によって『法華取要抄を読む』等の形で解説書が聖教新聞社から出されていましたが、これもほぼ再版されず絶版になっているようです。



創価学会大石寺は、真面目な信徒が勉強をしたいと思っても、それに見合うだけの教材を提供しない、むしろ情報をシャットダウンして自由に学ばせないようになっているのは、真剣に研鑽したいと思っている信徒をつくづくバカにした話だと思います。
特に創価学会は2000年代に外資コンサルティング会社「アクセンチュア」と契約を結んで法人改革を進める際、アーカイブ事業を確立することが重要とされ、その規範となるべき資料については「認定委員会」の承認を得なければならないとしました。つまり教学資料に関しても本部の検閲が入り、教団側に都合の悪い資料は認定委員会の段階で弾かれてしまうことになっているのです。



「経営コンサルティング会社との契約」



正信会の一部有志による「興風談所」による出版物は、その学術的・客観的な研究姿勢から、他の日蓮系教団からも注目されています。彼らは日蓮遺文をデータベース管理システム「桐」用にプラグイン化した独自の御書システムを、主に研究者対象に無償ダウンロードまで行っています。また独自の調査による出版物も質が高く、『日興上人全集』など可能な限りで日興真蹟写真の掲載までしています。




「興風談所について」



むろん私は大石寺系教団の一つとして、現在はほぼ分裂している正信会系各団体も決して評価してはいないのですが、少なくとも研究の資金が潤沢に出せる筈の巨大教団の創価学会が、教学の研究にひたすら後ろ向きで、過去の教義との整合性にも無関心で反省がないという姿勢は、大いに問題があると考えています。