気楽に語ろう☆ 創価学会非活のブログ☆

創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

広宣部の対論の手法。

 
 
いつもみなさん、ありがとうございます。
 
 
さて今回は私がまだ創価学会の活動家だった頃、広宣部に所属していた際、どのようにして他宗派(当時は顕正会妙観講が多かったです)の信者たちと対論をしたのか、どのように相手を論破することを学んだのか、率直に書いてみたいと思います。
誤解のないように申し添えておくと、当時の私の世代である1990年代後半〜2000年代の広宣部には対論を基本として相手を論破するグループが主流でしたが、次第に広宣部メンバーが増加されるに至って、宗義等をあまり学ばずに囲んだり、ヤジを飛ばしたりするだけのメンバーも増えていたように思います。
まあ、それだけ対論をして相手をディベートで追い込むというのは相応の研鑽と現場による実践が必要でしたから、不向きな方がいたことも事実です。広宣部の会合では対論のみに特化した会合が開かれていたことも事実で、広宣部員が「創価学会側」「法華講側」に分かれて模擬対論の大会が開かれていたほどです。
 
 
1、御書によって相手を問い詰める
 
これは徹底的に学ばされました。広宣部の資料では必要な御書の一覧が示され、どの場面でどれを出すのか、場面ごとに相手に切り返す御書が複数用意されていました。以下の画像は当時の広宣部で私が使っていた資料ですが、「相手が法主の言葉を言ってきたらこの御書を示す」「相手が議論を避けたらこの御書を示す」等々、あらゆる場面で相手を論破できるように資料が示されていました。
もちろん部分的な切り文の理解で相手を黙らせることは難しいので、きちんとその御書の前提も学んで相手に示すこともしていました。以下に当時の資料を画像で示してみましょう。

 
2、教義的な矛盾を明らかにしてロックする
 
創価学会信者もそうですが、都合が悪くなると日蓮正宗顕正会の信者は話を逸らします。例えば日蓮正宗信者ならどのように逃げるのか、顕正会信者ならどのように逃げるのか、具体的な彼らの逃げ方さえも広宣部で教わったものです。広宣部の大会では当然ながら対論ですから、法華講側になって模擬対論をする幹部も多くいましたが、話題のずらし方が本物の法華講そっくりで驚いたことを思い出します。
そしてその逃げを黙って見過ごさず、矛盾点を明確にして話題をロックするには相応のディベートの技術が必要になります。
 
 
3、相手の主張を知り、相手の文献を抑える
 
これがまさに広宣部らしいのですが、相手の主張を把握し、それをきちんとファイリングして目の前に示すことができるようにしておくのです。広宣部では「スピードが大事」と徹底され、ファイリングされた資料を素早く出せるようインデックスを貼ったり、取り出しやすくしたりする工夫さえ指示されていました。
相手が何か主張してきたら「貴方の言われているのはこの『慧妙』のこの記事ですよね」等、言ってさらりと目の前に機関紙のコピーや現物を出す。現物を目の前にして矛盾点を突く。「ここにはこう書いてある」「貴方はこう言われている」「さてどちらが正しいのか」目の前で問い詰めることをするのです。
なので以下の画像のように、妙観講の機関紙『慧妙』や顕正会のかつての機関誌『富士』等、現物やコピーを入手して各広宣部員に配付。いつでもすぐに示せるようにしていたのです。広宣部メンバーには普通に『顕正新聞』や『慧妙』を購読している人がいたほどです。

私がブログを執筆するに際して使用するに至った資料の多くが、当時広宣部で集めていた資料が基礎になっています。私にとって最も大きかったのは当時妙観講との対論で必要になり、全巻を買い揃えた『富士宗学要集』を研鑽したことでしょうか。
 
 
……と、まあ、3点ほどに絞って書いてみました。こうして研鑽されていくと創価学会そのものの矛盾点も次第に史料から明確になってしまうので、広宣部出身者で活動から遠ざかったり、退会したり、日蓮正宗顕正会の信者になったりする人が一定数出ました。
 
今では私は広宣部への未練もないですし、偽善だらけの創価学会日蓮正宗へ帰る気持ちもさらさらないのですが、自分が真剣に学んだことは相応に自身の論理の補強になるものだと改めて感じています。
大切なことは本当のことを知るということです。そして事実をきちんと認めて、事実の堆積から何が見えるのか、目を逸らさずに確認することだと考えます。宗教的で原理主義的、また護教的な視野狭窄に囚われてしまえば本当のことは永遠に見えないのです。私が対論をしてきた多くの大石寺系信者の方がそのことを理解できず、目の前の事実さえも見つめることができなくなっていました。それはかつての私自身の姿でもあったのでしょう。その宗教的な桎梏から逃れて事実を見つめてほしい。私はそんな願いをこめて今もブログを書いています。