気楽に語ろう☆ 創価学会非活のブログ☆

創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

十大部を知らない創価学会信徒。

 
 
いつもみなさん、ありがとうございます。
 
 
 
さて皆さんは日蓮の御書で「十大部」と言うと何を指すか、お分かりでしょうか?
この「十大部」は日興が選定されたものと言われ、『富士一跡門徒存知事』で具体的に特に重要な日蓮の遺文10編が選定されています。
具体的には『立正安国論』『開目抄』『報恩抄』『撰時抄』『下山御消息』『観心本尊抄』『法華取要抄』『四信五品抄』『本尊問答抄』『唱法華題目抄』の10編であり、全10編の写本を日興が残しており(※1)、その重要性が示唆されています。以下の画像は『富士一跡門徒存知事』の旧創価学会版御書収録のものです(同1604〜1605ページ)。

 
ところで、なぜか大石寺系教団、とりわけ創価学会信徒はこの「十大部」をほとんど学ばないのです。日興門流であり、日興が十大部を選定したにもかかわらず、ほとんどの創価学会信徒は「十大部」が具体的に何を指すのかさえ答えられない人がほとんどです。
さすがに『立正安国論』や『開目抄』は教学試験で学ぶ人がいますが、長編の『開目抄』など全編通して読み通した信徒はほとんど見られません。大多数は最後のまとめの数行を指導で切り文で使うだけで、全体を通して同抄に何が書かれているか把握している人は地方組織では皆無に等しいでしょう。
 
さらに酷いのは「十大部」のその他の諸抄で、例えば『下山御消息』『四信五品抄』『法華取要抄』『本尊問答抄』などほとんどの人は読んでさえいません。日興は写本を残す際、十大部の重要性を鑑みて題号の前に「法華本門」の4文字を付加し、例えば『法華本門本尊問答抄』等と書いて残しているのです。それにも関わらず、創価学会信徒のほとんどが読むことさえできていないありさまです。
 
日興が選定した「十大部」を軽視し、真偽未決で日興写本さえ存在しない『生死一大事血脈抄』や『御義口伝』等を有り難がる創価学会日蓮正宗の姿勢は、日興門流とは到底思えません。
 
 
 
注※1
日興が残した写本中では「十大部」10編中9編の写本が存在しています。『報恩抄』のみ日興写本が現存していないようです。ただ『富士一跡門徒存知事』では「真蹟が日向の元にあること」「日興所持の写本は第二転の写本(写本の写本)であり、真蹟を見て校訂していない」と書かれており、日興がかつて『報恩抄』の写本を遺していたことを窺うことができます。