いつもみなさん、ありがとうございます。
団塊の世代は戦後すぐの第1次ベビーブーム世代の人たちでして1947〜1949年生まれ(昭和22〜24年生まれ)の人たちです。
この方たちが全員75歳以上の「後期高齢者」(私はあまりこの言い方を好みませんが)になるのは、2024年です。
ところで、団塊ジュニア世代は「失われた20年」に巻き込まれてしまった世代の方々です。就職氷河期と呼ばれ、なかなか正規採用になりませんでした。アルバイトや非正規雇用が増え、随分と苦しんだ世代です。また第3次ベビーブームが来るという希望的観測から1990年〜2000年にかけてブライダルやベビー産業を当て込み、結婚や出産などを煽るような広告戦略を立てていました。ところが、この世代の女性たちはちょうど出産適齢期が「失われた20年」に巻き込まれてしまいまして、結果として第3次ベビーブームは起こりませんでした。それどころか、ここから日本の少子化が始まったと言っても良いでしょう。
まず85歳の人が創価学会の活動をこれ以上できるでしょうか。
次に85歳の親を介護しながら、60歳の人たちが創価学会の活動をできるでしょうか。
加えて60歳の子どもたちは非正規も多く、老後の保証が少ないことが考えられます。さらに85歳の親は医療費が膨らむことで家計が圧迫されることは間違いないと思います。
そんな家庭がこれ以上、教団に財務をしたり、新聞を複数部も購読したりすることができるでしょうか。
ところで「引きこもり」世代というのは、実は団塊ジュニア世代、2018年現在で言うと40歳代の人たちから始まっています。その一因は「失われた20年」と就職難が大きかったのでしょう。私は、自信を失ったこの世代の人たちから「引きこもり」も実は生まれたようにも思えます。
その人たちを当時養っていたのは、その親である「団塊の世代」です。
そのような家族の人たちが果たして創価学会の活動に安心して挺身できるでしょうか。
創価学会は教団として、それらの方々に明るい未来とか「希望の21世紀」といった幸福な将来像を約束することができるのでしょうか。
第3次ベビーブームは起こりませんでした。
原因は1990年に始まるバブル崩壊、そしてそれに続く「失われた20年」です。そしてそれに対して、少子化を食い止めるような有効な政策は特になされませんでした。就職や結婚をしたくても出来ずに自信を失った世代が団塊ジュニアです。
私はその人たちをただ安易に助ければいいと主張する訳でもありませんが、なんら有効な政策を打てなかった結果として、働いていない団塊ジュニアの引きこもりはもはや財政支出をする福祉の対象にさえなりかねなくなっていると思います。
繰り返しますが、第3次ベビーブームは「失われた20年」により、起こりませんでした。
少子化に歯止めはかかりません。
私たち人間は20歳の青年を育てるために20年を要します。人間は生まれてすぐに生産者年齢になるわけではありません。
今、少子化対策、生産年齢人口不足に対する政策が打たれたとして、それが効果を発揮するのが20年後なのであれば、すでに2038年になってしまいます。団塊の世代は89歳になり、団塊ジュニア世代は64歳になります。
その時、創価学会は青年部を先頭にして、果たして本当に輝かしい未来を描くことができるでしょうか。