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さて『ダンマパダ』には次のような一節があります。
「諸の悪を作すことなく、衆の善を奉じ行い、自らその意を浄くすること、これは諸のブッダの教えなり。」
(『ダンマパダ』183節)
それが釈迦の存在、そして仏教成立以降に「ブッダ」が「釈迦」一人を指すようになっていきます。
仏教において、「ブッダ」が再び釈迦以外のことを指すようになるのは、北伝仏教以降のことで、例えば『法華経』や『阿弥陀経』などで、この世界と別の世界に数多くの「ブッダ」が存在することが説かれるようになります。
ですから、本来「ブッダ」とか「仏」とか「仏性」と呼ばれるものも、本来釈迦の時代に使っていた概念から変容して、大乗以降に成立した概念なのかと思っています。