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「法華真言の用例」
そして立教後の建長6年に日蓮は『不動愛染感見記』を著しています。これは日蓮が「大日如来より日蓮に至る廿三代、嫡々相承」「建長六年六月二十五日、日蓮新仏に授く」と書かれたもので、日蓮の真蹟が保田妙本寺に現存しています。
また堀日亨編『富士宗学要集』では第5巻に京都要法寺日辰の『祖師伝』が収録されていますが、この中で『不動愛染感見記』が保田妙本寺に存在することを記録しています。ここでは『不動愛染感見記』が「右の一紙日興日目に付属し玉ふ今房州妙本寺に在るなり」とされています。堀日亨氏はこの記述に対して何も頭注を付していませんので、『不動愛染感見記』が日蓮真蹟であることを堀日亨氏が認めていることになります。
これが真言批判に転ずるのは、文永中期以降のことです。