気楽に語ろう☆ 創価学会非活のブログ☆

創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

日蓮真蹟本尊を模刻し、日付を改変した日精。

 
 
 
 
いつもみなさん、ありがとうございます。
 
 
 
 
さて日蓮正宗大石寺奉安堂蔵の戒壇本尊は、後世の偽造に過ぎず、また複数のレプリカが存在することは十分に考えられることだと思います。
戒壇本尊は、弘安3年日禅授与本尊をもとにして模刻されたことも多くの方によって指摘されているところです。
 
 
「弘安2年の戒壇本尊は日蓮の造立ではない」
 
戒壇本尊と日禅授与本尊の諸尊勧請の一致」
 
 
戒壇本尊が弘安3年日禅授与本尊を基にして偽作されたかどうかについては議論、検討の余地はあるかとは思いますが、もはや戒壇本尊自体が後世の偽作であることは疑い得ないでしょう。
 
 
戒壇本尊が偽物である理由を列挙してみる」
 
 
 
ところで、日蓮真蹟本尊を模刻して、日付や細かいところを変えて、日蓮真蹟本尊として板本尊として作り直した例は戒壇本尊以外に存在しないのでしょうか。
実はあります。
 
 
実は栃木県浄圓寺所蔵の大石寺18世日精造立の板本尊は、日蓮真蹟本尊のうち弘安3年8月造立の本尊(本尊集97番、岡宮光長寺蔵)の板模刻です。
しかも日精は板本尊として模刻する際、わざわざ原本の「弘安三年八月日」を「二月」に改竄しているのです。
 
 
1、日蓮真蹟本尊97番(弘安3年8月、岡宮光長寺蔵)

 
2、日精模刻の板本尊(寛文13年8月、栃木県浄圓寺蔵)

 
この日精の板本尊では日付がきちんと「八月」が「二月」に改変されているのがわかります。

 
つまり日蓮真蹟本尊を模刻する際、その日付等を変えることは当時さして問題視されていなかったということになります。
ここから推論するなら、戒壇本尊の偽作者もまた日禅授与本尊等の他の日蓮真蹟本尊を基にして自山の権威化のため、戒壇本尊を板模刻するに至った、その際、何の関係もない「弘安2年10月12日」という日付を創作することは、何ら間違ったこととして捉えられていなかった、ということが推察できるでしょう。
 
 
 
参考文献
金原明彦『日蓮と本尊伝承』水声社、2007年