いつもみなさん、ありがとうございます。
さてTwitterでも少し書き、またブログでも以前から紹介しているところですが、創価学会の戸田城聖氏や牧口常三郎氏を過去の史料から読み解くならば、彼らは反戦平和主義者とは到底言うことができず、むしろ両氏の戦争観は、時局に迎合して戦争に同意してきた当時の一般市民たちの感覚と何ら変わらなかったのかと思います。
「戸田城聖氏の帝国海軍への賛辞」
「国運隆昌の祈念」
「戦争を肯定していた牧口常三郎」
「興亜聖業とは。」
「近日宅下げの日下藤吾の『戦争経済の構造』は大変よい本であった。なくさずに取っておいてほしい。」
(同134ページ)
そこで国会図書館のデジタル公開で探してみると、この日下藤吾氏のこの『戦争経済の構造』の上巻が見つかりました。そこで少し読んでみることにしました。以下はその画像です。
こんなことが書いてありました。
「現在では、経済的厚生の理想に代つて、新しい理想、即ち「武力」、換言すれば戦争能力及び戦争準備の理想が、経済政策に於いて、大きな重みを有つに至つて居る。」
(日下藤吾『戦争経済の構造・上巻』58ページ、新東亜協会、昭和18年)。
少し調べてみると、この日下藤吾氏という人は革新系官僚らによって作られた国土研究会のメンバーでして、日下氏は調査官として複数の部会で働いていたことがわかりました。
参考文献
山崎朗「戦前の国土計画 -「国土計画設定要綱」を中心にして-」、『経済学研究』所収、九州大学、1997年。