気楽に語ろう☆ 創価学会非活のブログ☆

創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

東洋精光のこと。




いつもみなさん、ありがとうございます。





以前、私は池田大作氏が営業部長を務めていた、大蔵商事のことをブログで書いたことがあります。



「大蔵商事のこと」

「大蔵商事と松島勇氏のこと」




この「大蔵商事」の件は、創価学会の歴史の中で今では決して語られることのない部分ですが、今回はこの「大蔵商事」に加えて、戸田城聖が創立した「東洋精光」(後の「東洋物産」)という会社のことを紹介してみたいと思います。



上記の記事にあるように、昭和25年(1950年)秋に戸田城聖は金融会社として「大蔵商事」を設立します。ただ戸田氏本人は東京建設信用組合の営業停止の問題もあり、自身は顧問で控えに回り、社長に和泉覚、専務理事に森重紀美子(戸田城聖の愛人)を立てました。
「大蔵商事」の記事紹介でも述べた通り、営業部長だった池田大作の手腕もあり、この大蔵商事は昭和27年(1952年)頃には大きく安定した収益をあげるようになります。
そしてそれに合わせるようにして、昭和28年(1953年)、戸田城聖は「東洋精光」という会社を立ち上げます。



大蔵商事と同様に戸田城聖は社長にはならず、戸田氏のダミーとして北条浩(後の創価学会第4代会長)が社長に就任します。
記録に残っている歴代の社長は以下の通りです。



「東洋精光」(東洋物産)歴代社長

初代 北条浩(創価学会第4代会長)
昭和28年5月13日〜昭和35年2月21日

2代 飛田敏彦(創価学会総務)
昭和36年1月28日〜昭和38年1月28日

3代 山川義一(創価学会総務、聖教新聞業務総局長)
昭和38年6月1日〜昭和39年6月22日

4代 木村靖(社長会記録責任者)
昭和39年6月〜昭和51年1月

5代 名津井悟(創価学会総務、中野区議会議員)
昭和51年2月〜?




この会社は大蔵商事が引きあげて来た担保流れの品を、創価学会員に対して販売することをしていました。具体的に述べれば大蔵商事が学会員から集めた金を、高利で貸しつけ、運用する際に生じた担保流れ品を中心に、いろいろな物品を東洋精光で、創価学会員に販売していたのです。東洋精光は学会員に対して鍋や釜などの日用品から電化製品にいたるまで幅広い商品を扱っていたようです。



ところでこの「東洋精光」(後の東洋物産)は昭和41年(1966年)11月から公明党議会局部長の北条直(北条浩の実弟)が取締役兼商事部長として入社することになります。その後、昭和46年(1971年)頃、創価学会幹部の山本保生氏と組んで冷凍食品の事業に手を出すようになります。
この冷凍食品部門は一時は成功したようですが、その後、穴を開けるようになり、結局赤字とともに冷凍食品部門を別会社として切り離し、株式会社産業サービスを設立します。この時の産業サービスの代表取締役は山本保生でして、取締役の中に北条直が入っていました。



昭和50年(1975年)の暮れ、産業サービスに対する多額の融資や焦げつきが問題化するようになり、今井浩三(顧問弁護士)、篠原善太郎(東西哲学書院社長)、八矢英世(創造社社長)らが山本保生を責め、東洋物産のために数千万円単位の回収が行われました。
ところが山本氏は東洋物産への返済から1週間後の昭和51年(1976年)1月21日、産業サービスを計画倒産させます。その間、昭和50年10月から翌年1月にかけて約6億円の商品を取り込み、一部を代物弁済として東洋物産の返済に充てるとともに、残りを「ユアーズグループ」と称する5つの会社に分散して、再起を図ります。


しかしながら昭和51年の暮れ、再び行き詰まってしまい、山本保生は顧問弁護士の今井浩三に相談します。産業サービス当時の債権者から告訴されてしまい、このまま倒産すると一挙に事件化して創価学会の名前が世間に出かねない事態になっていたのです。



この時に創価学会の顧問弁護士であった山崎正友が北条浩、中西治雄と相談し、創価学会本体に累が及ぶのを恐れ、株式会社「千居」(中西氏の配下にあったとされます)から約2000万円の融資を「商品提供」という形で行いました。
ところが昭和52年(1977年)4月5日、山本保生は取り込み詐欺事件で高井戸署に逮捕されることになります。この後、問題がこじれ、冷凍食品会社は株式会社「シーホース」となります。山崎正友氏が経営していたとされる冷凍食品会社もそのルーツを辿れば、元々は創価学会の外郭団体、事業会社の一つであったわけです。



創価学会本体とは切っても切り離せない、「大蔵商事」と「東洋精光」、そしてその関連事業の中で、当時から多くの創価学会の首脳たちも養われていたことは容易に推察できると今の私は考えています。




参考文献
山崎正友『闇の帝王、池田大作をあばく』三一書房、1981年




追記
私の子どもの頃の記憶ですが、母が創価学会の協議会の帰りに大量の冷凍食品のエビを買って帰ってきた記憶があります。当時そんなに裕福でもなかった私の家で、「どうしてこんなに大きなエビの塊が買えるんだろう」と不思議に思いながら夕飯にエビフライを食べたことを思い出します。今考えてみると、それらは外郭団体の産業サービス、あるいはその後のシーホースが会員向けに販売していたものだったのかもしれませんね。