いつもみなさん、ありがとうございます。
更に付言すれば日興本人の書写本尊にも「書写之」と書かれていないものが存在します。
冒頭画像はそれぞれ、
9世日有(文安4年5月19日、村上家蔵)
8世日影(応永20年8月、柳目妙教寺蔵)
6世日時(明徳3年4月13日、宮野妙円寺蔵)
ここから考えて、大石寺には元来「奉書写之」の文字を書く教義的な前提が存在していたわけではなく、後世に作られたものに過ぎないのでしょう。日興書写本尊の中には「奉書写之」ではなく単に「書写之」「写之」等と書かれて「奉」の文字が省かれているものも存在しますし、全く書かれていないものも存在しています。