いつもみなさん、ありがとうございます。
ところが、よく考えてみると左右に梵字で配された不動明王(梵字「वं」「バン」本来、不動ではなく大日の種子)と愛染明王(梵字「हूं」「ウン」)は密教の明王です。法華経には何の関係もありませんし、法華経に登場しない存在です。
この点から考えて、私は日蓮の本尊がその本質において他宗を批判しつつも、その中に他宗の考え方を取り込んで摂取する「諸教の包摂性」があることをブログで以前書いたことがあります。
「他宗批判と諸教包摂ということ」
日蓮思想には法華経だけでなく、他の様々な思想の影響があることは多くの方が指摘されていることかと思います。そういったことを検証もせずに単に法華経の徒であるとすることは、日蓮思想を正しく認識したことにはならないと私は考えています。