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創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

三大秘法口決は八品派から大石寺に流入した。

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いつもみなさん、ありがとうございます。
さて大石寺に伝わる文書に『上行所伝三大秘法口決』というものがあります。


日蓮宗宗学全書』では同書について、京都要法寺日辰の永禄3年(1560年)の写本とともに、それを転写した大石寺日精の寛永9年(1632年)の写本を挙げています。


ところで、ここから本題なのですが、上記の『日蓮宗宗学全書』では同内容の口伝が別に八品派日隆系にも伝わっていることを指摘していまして、そこに「直受日弁」として伝えられていることを指摘しています(冒頭画像参照、日蓮宗宗学全書2-50)。


内容的にも勝劣派に共通の上行=日蓮説が基本となり、神力品の偈を解釈するものです。
創価大学の宮田幸一氏は「特に日蓮正宗特有の内容があるわけではない」とし、むしろ神力品の強調は八品派日隆の特徴でもあるので、八品派系の口伝書が大石寺に伝わってきたのだと推察しています。



基本的に私は宮田氏の推察に同感です。八品派の教義の大石寺への流入は可能性として大いにあると考えています。
ところで、私は以前の記事で大石寺が教義形成をする際に、八品派からの影響があったことについて書いたことがあります。


「八品派と細草檀林」


そもそも細草檀林は八品派と大石寺系との合同の学問所として作られたものです。
大石寺が史的に教義形成をする過程の中で、八品派の影響を受けたことがこの辺からも伺えると私は考えています。実際『御義口伝』の伝えられる最古の写本は八品派のものです。