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創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

梵字を細長く書く理由。

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いつもみなさん、ありがとうございます。
さて今回は、曼荼羅中に不動愛染の梵字が縦に細長く書かれている点に関してです。


以前、ブログでも書きましたが、日蓮曼荼羅では不動明王愛染明王とをそれぞれ梵字「バン」वं)と「ウン」(हूं)で表します。


「『バン』と『ウン』と『カーン』」


ところで、この不動愛染の梵字について「細長く崩して書いてあるのは他の密教系でも見られる書法なのか」という質問を以前受けました。
どこかに書かれた文献があったように思ったのですが、忘れてしまっていました。


久しぶりに丹念に読んでいたら、住本寺本是院日叶(後に大石寺に帰依した左京日教)の『百五十箇条』にそれがありました。32番目の条目です。細長く書かれた梵字の部分が以下の引用ではうまく出せないため、冒頭に当該ページの画像も載せましたので参照ください。


「問曰不動愛染の梵字如何、答て云く不動はवं、愛染はहूं
尋て曰く梵字梵字の如く書くは真言師なり此等の義に背き何ぞ法花宗は形を乱して長く書くか、答て曰く是皆国に依つて習なり、誰か知ん真言宗南天竺より始れり此の国四角なる故に其南天竺を表して四角に書くなり、而るに釈尊の説教は中天竺の流布なり、中天竺のなりが細長き国なり・日本の如し、此の仏教此の日本に相応流布せる意にて是の如く書なすなり、是専ら国の図なり、仏法東漸する唯有大乗種性の故に之に依つて長く書くなり」
(本是院日叶『百五十箇条』富士宗学要集2-197ページ)


本当かどうかは知りませんが、左京日教によるなら、梵字を縦に細長く書くのは「日本が縦に細長い国だから」だそうです(ホンマでっか?・笑)。なお編者の堀日亨氏は要法寺から流入したと思われる教義については、頭注で注意を促していますが、上記の引用部に日亨は一切注記を加えていません。