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創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

導師曼荼羅について。

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いつもみなさん、ありがとうございます。
今回のテーマは大石寺の葬儀の際に奉掲される「導師曼荼羅」についてです。



大石寺では葬儀の際に「導師曼荼羅」という本尊を奉安します。画像は大石寺67世の阿部日顕氏筆による導師曼荼羅です。


一番特徴的なのは、中央下部の「日蓮」の左右に「閻魔法皇」「五道冥官」と書かれているところです。
他にも向かって右上に「毎時作是念以何令衆生」、左上に「得入無上道即成就仏身」と法華経如来寿量品の文が書かれ、右上外側には「即身成仏之印文也」と書かれています。


ところで、このような字配で書かれている本尊が日蓮真蹟にあるのかと言えば存在しません。日興書写本尊にもありません。


もともと本尊に「閻魔法皇」「五道冥官」と書くのは本来なら日蓮宗の教義になります。日蓮宗では経帷子の義について「経帷子。腰より上に十界の漫荼羅を書き収むる事。特に諸尊中に『閻魔法皇五道冥官』の八字を書加え、更に死亡年月日、法号等を側書する事。」と『宗定日蓮宗法要式』で述べられています(335ページ)。


そもそも日蓮が入滅の際に枕元に掲げられた本尊は「臨滅度時本尊」として知られ、この真蹟は鎌倉の妙本寺に存在します。この「臨滅度時本尊」にも「閻魔法皇五道冥官」の文字は存在しません。


この「導師曼荼羅」には「奉書写之」と書かれてはいるのですが、何を「書写」したのかよくわからない、原本不明の本尊だと私などは思います。