気楽に語ろう☆ 創価学会非活のブログ☆

創価学会の元非活メンバー(現在は退会済み)による語り

大師講について。




いつもみなさん、ありがとうございます。
さて今回は「大師講」についてです。



日蓮富木常忍ら信徒とともに、天台智顗の命日にあたる毎月24日に恒例の「大師講」という信仰行事を開催していました。対象は武家たちです。



「大師講の事、今月明性房にて候が此月はさしあい候又余人の中せんと候人候はば申させ給えと候、貴辺は如何、仰を蒙り候へ、御指合にて候はば他処へ申すべく候、恐恐」
(『富木殿御消息』創価学会版御書949ページ)※注


ここで書かれている内容を訳すと以下のようになります。


「大師講の開催について、今月は明性房が当番なのですが、都合が悪くて座長を務めることができません。もし他の人の中に代役を務めるという人がいれば伝えてください。富木殿、貴方ではどうでしょうか。承諾の返事が頂けるとは思いますが、ご都合が悪ければ他の方にお願いすることにしましょう。」



弟子たちや信徒の武家たちによって月齢の大師講が運営され、日蓮自身もこの場にしばしば臨んだと考えられます。
日蓮が相手にしているのは学識の高い武家たちや弟子たちです。いずれも文字の読める人たちで、天台大師智顗の法門を講義し、弟子たちには『一代五時鶏図』に見られるような天台法門を教えていました。内容的には法華経、智顗や湛然を中心とした講義です。とても民衆に理解できるようなものではありません。




ところで、このような「大師講」が日蓮在世中に存在しながら、なぜか大石寺戒壇本尊には「法華講」という文字が書かれています。周知の通り、日蓮在世中に法華講は存在しません。これを「日蓮大聖人様は未来を予言されて法華講と書かれたのだ」とまことしやかに語る法華講さんを何人か知っていますが、非科学的な笑い話は内輪だけにしておいてほしいと切に願うものです。





追記:※注
創価学会版御書で『富木殿御消息』を読んでいて驚いたのですが、いくつかの語が削除され、文章が改竄されています。具体的には「貴辺は如何」の「如何」の部分です。つまり日蓮富木常忍に「貴方が座長ではどうでしょうか」と提案している部分を削除しているんですね。意図的なものだとすれば、姑息な印象を受けます。